第4回「日本再発見塾」in最上(〜水に、香りのある国で〜)
10月4日(土)、5日(日)の2日間にわたり、山形県最上町にて、第4回「日本再発見塾」を開催しました。
今回も熊本から北海道まで、たくさんの方が遠方から参加してくださいました。
写真:(左)実りの秋を迎えた最上町 (右)分水嶺
さて、今回のテーマは「水」。最上町には、地元の方が「すず」と呼ぶ清水があちこちに湧いています。
澄みを極めた秋の水に、今の私たちの暮らしを映し、日本を映し、見つめなおして、これからの日本を考えようという趣旨です。
写真:(上)打ち合わせ風景 (下左)開校式 (下右)地元達人の話
1日目はまず、前回も大好評だった地元の達人によるお話でした。作家の塩野米松さんを進行役に、地元のお年寄りや達人(熊撃ちや炭焼きのおじいさんなど)から、それぞれの体験談をうかがいました。私が驚いたのは、話をして下さった4人の方すべてが、これまでに一度もペットボトルの水を買った経験がないということでした。それほど最上は水が豊富なのです。
その後、7つのグループに分かれてのフィールドワーク。分水嶺の見学や、稲刈り、鰍釣り、お寺での座禅体験もありました。ちなみにマユズミチームは、「奥の細道」で芭蕉も登った山刀伐峠越えに挑戦。途中の「すず」で喉をうるおしながら、皆で俳句も作りました。夜は各チームごと夕食を兼ねた交流会。その日の体験を通して感じたことなどを、地酒を飲みつつ、深夜まで語り合いました。
2日目は、朝市や志野流の若宗匠による聞香を体験した後、前回に続き「復興・平成歌垣」(by上野誠さん+マユズミ)を催しました。歌や俳句による恋の駆け引きの末、80歳のおじいちゃんと20代女性のカップルもめでたく誕生!(パチパチ!)大いに盛り上がりました♪
河原での芋煮会を挟んで、午後は各チームの発表会と「まじゃれ放談会」。
「これ以上澄みなば水の傷つかむ 上田五千石」の句が口をついて出るような澄んだ水に久しぶりに会いました。
「あの頃に比べたら、今は夢みたい・・・」地元のおばさんが昔の話をしながらおっしゃった言葉です。夢をつかんだ今、私たちは、都会でガソリンよりも高いお金を払って水を買って飲んでいます。ペットボトルの水を一度も買ったことのない地元のお年寄りがいる一方で、ミネラルウォーターのソムリエの資格もあるという今の日本。この大きなギャップをどう考えたらよいのでしょう。
写真:駆けつけて下さった講師の皆さん(右から茂木健一郎さん、千住明さん、増田明美さん)
今回も、脳科学者の茂木健一郎さん、作曲家の千住明さん、スポーツライターの増田明美さんなど、親しい友人たちが多忙を縫ってボランティアで駆けつけてくれました(多謝!)。
参加者の皆さん、地元・学生実行委員会の皆さん、事務局・運営委員会の皆さん、講師の皆さん、そしてご協力くださったたくさんの最上町の皆さん、本当にありがとうございました!
また来年、日本のどこかでお会いしましょう!!