気ままにトーク

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2009年07月30日

俳句香

香道志野流とのコラボレーションで、俳句香(俳句を使った組香)を創作し、6月下旬パリでお披露目の聞香会を開催しました。
今回の俳句香のテーマは「雨」。初夏の爽やかなパリで、俳句と香りを使って梅雨時の日本をイメージしてもらうという趣向です。
まずは講演会で、日本の梅雨について、また日本語と風土、俳句について話し、場を移して聞香会となりました。聞香のルールは次の通り。梅雨、緑雨、虎が雨という三つの香りを聞いてもらい、順番を当てるというもの。それぞれの香りには俳句を添えました(落書の顔の大きく梅雨の塀、土器(かわらけ)の闇孕みいる緑雨かな、虎が雨晴れて小磯の夕日かな)。
ちなみに聞香では成績は点数ではつけません。今回は、全て正解だった場合は「虹」(たっぷり雨が降った後で日が射すという意)、一つだけ当たった場合は「白雨」(夕立のことで、ひとときだけ雨が降ったという意)、全て外れた場合は「空梅雨」(全く雨が降らなかったという意)。
また、香名を「思ひ川」(雨が集まって川になることと、セーヌ川への挨拶を込めて)、「橋姫」(川に架かる橋のように、今回の俳句香がフランスと日本文化の架け橋になることを念じて)、そして「千代の友」(このイベントに集ったフランス、日本の人々の縁が末永く続きますようにという願いを込めて)。香名を告げると「ブラボー!」と拍手が起こりました!
さて、ほとんどの参加者が聞香は初体験でしたが、フランス人の正解率の高さには驚きました。さすが香水とワインの国ですね!
セーヌ河畔に建つパリ日本文化会館で、エッフェル塔を眺めながら、雨の日本を偲ぶひととき。俳句も香道も世界に誇る日本の伝統文化ですね。新たな俳句香を携えて、またフランスを訪れたいと思います。

 
写真:(左)講演の様子(@パリ日本文化会館) (右)和室に移動して聞香

 
写真:(左)雅なお香のお道具 (右)俳句香の説明を聞くフランス人参加者

 
写真;(左)俳句をイメージしながらお香を聞きます。 (右)フランス人も筆に挑戦

2009年07月04日

二つの写真展

カルティエ財団現代美術館で開催されている「ウイリアム・エグルストン」の写真展へ行ってきました。カルティエ財団の依頼でエグルストンが撮り下ろしたパリの風景の数々。エグルストンの写真は、部分的且つ瞬間的。写真の前に立った時、いったいこのシーンのどこに彼が感動したのかを一枚一枚考えさせられます。ある時は物の背後にある人の気配に、ある時は鮮烈な色彩に、ある時は瞬間から滲み出すストーリーに・・・と。とても俳句に似ていると思いました。同時期に、ヨーロッパ写真美術館では「アンリ・カルティエ・ブレッソン」の写真展が開催されていましたが、二人はある意味好対照。同じようにパリの風景を切り取った写真でも、後者の方が叙情的でどちらかというと短歌的。二つの写真展を見比べて、俳句の上でもいろいろな発見がありました。


(左)ウイリアム・エグルストン写真展 (右)カルティエ財団現代美術館にて(ラスパイユ大通り)

(左)パリの風景(byエグルストン) (右)アンリ・カルティエ・ブレッソンの写真集より

(左)写真展の帰り道、落書き中の人発見!(ラスパイユ大通り) (右)落書きの光景もまたパリらしい被写体になりますね♪

2009年07月01日

梅雨(?)のパリより

一年振りにパリにやってきました。
今年の六月のパリは雨が多くて寒いなぁ・・・と思っていたら、私が到着する前日までは連日良く晴れて夏日だったとか!(~_~)もしや、日本の梅雨を連れて来ちゃったかな?!
そんな中のある晴れた一日、パリ在住の友人に誘われて、ブーローニュの森へピクニックに行ってきました♪薔薇が咲く頃のバガテル公園は、一度行ってみたかった場所。薔薇の香りに包まれながらのお散歩の後は、芝生に手作りのお弁当をひろげてのランチ!心身共に生き返るような一日でした!(バガテル公園内はピクニック禁止なので、外に出て食べてくださいね)


写真:(左)薔薇が盛りのバガテル公園(ブーローニュの森) (右)薔薇のコンテストも行われていました

写真:(左)洋館と薔薇が良く似合います (右)睡蓮(バガテル公園内の池)

写真:(左)放し飼いの孔雀(私に羽を広げて見せてどうするね?) (右)ピクニックといえばやっぱりおにぎりでしょ!美味しかったぁ!


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