交友録30 中嶋彰子さん(ソプラノ歌手)

中嶋彰子さん
中嶋彰子さん

ウィーンを拠点に世界で活躍する日本が誇るソプラノです。

2014年初演の『滝の白糸』(作曲:千住明、台本:黛まどか)では白糸を演じ、迫真の演技と圧倒的な歌唱力で会場を大きな感動の渦に包みました。観客の涙を誘ったアリアの熱唱はこちらから視聴できます。

初演の終演後には、音楽や言葉に対する思いなどを彰子さんと夜中まで熱く語り合いました。その後も時々会ってご飯を食べたり、メールを交わしたり、彰子さんのコンサートに足を運んだりとお付き合いが続いています。白糸は美しく情深くて男前の女性ですが、実際の彰子さんもとても美しく情に厚く、男前の素敵な女性です。初演を見た瞬間、「白糸は彰子さんの登場をずっと待ち続けていた!」と鳥肌が立ったほど。二人の夢は、いつか一緒に和服を着て京都を歩くことです♪

 

 

 

 

交友録29 鈴木秀子先生(文学博士)

鈴木秀子先生
鈴木秀子先生

鈴木秀子先生は、修道院で厳しい修行を積まれたシスターです。またスタンフォード大学や聖心女子大等で教鞭をとる傍ら、ご自身の臨死体験を通して「人生の 意味」を共に考えるセミナーや講演会などを精力的に行っていらっしゃいました。日本に初めてエニアグラムを紹介したことでも知られ、御著書『9つの性格』 (PHP文庫)は大ベストセラーとなりました。先生との出会いは数年前になりますが、私の50歳のお誕生日には妹さんの別荘で誕生パーティを催してくださ り、庭にある奇跡のマリア像の前で祝福してくださいました。秀子先生は「どのように過酷な状況にあっても、その運命をどう受け止めるかという態度を決める 自由が私たちには最後まで残されている」と言います。まさに人間の尊厳です。シスターにお会いする度に今を生きる勇気をいただきます。

 

 

 

 

交友録28 南淵明宏先生(心臓外科医)

南淵明宏さん
南淵明宏さん

南淵先生と言えば日本屈指の心臓外科医として有名ですが、実際に接してみると、哲学、文学、歴史、クラッシック 音楽、映画…等々、その幅広い教養に驚かされます。漢詩が出たと思ったらフーコが登場したり、イタリアオペラが出たりと古今東西ジャンルは問いません。また医療行政のあり方などにも警鐘を鳴らし続けています。一方病院では大変気さくでギャグの連発(ご本人曰く「関西人のサガ」だとか)。私が検査をしていただいた折も「特に心臓に問題ありません。美し~い心をしています!ただし性格は知りませんよ。CTに性格は写りませんからね!」とのことでした。多忙な日々を縫って、ご一緒している勉強会「管の会」や「湯河原句会」にほぼ毎回出席されています。「絶え間なく拍動する心臓は、長い歴史の中で人々がつないできた命。数多の人生が降り積もった大地に我々は生きています」と南淵さん。俳句の余白に降り積もった夥しい感慨と消えていった言葉に共通するものを見ます。

 

 

 

 

交友録27 蜂谷宗苾さん(志野流香道次期家元)

蜂谷宗苾さん
蜂谷宗苾さん

室町時代より二十代・五百年に亘り香道を継承する志野流の若宗匠(第二十一世家元継承者)です。 蜂谷さんと出会ったのは今から十年程前のこと。NHKの教育番組で香道を取り上げた折、一緒に出演したことがきっかけでした。以来互いに「姉」「弟」と呼び合うようになり、蜂谷さんは俳句を、私は香道を学んでいます。休日には海でクルージングを楽しんだり、美味しいものを食べに行ったり♪(そうそう、滝行をしたこともありました!) 2009年には俳句を使った新作の組香「天地香」をパリで共にお披露目しました。次期家元として全国及び海外教場で香道を教授しながら、日本の伝統文化を発信するため世界各国を日々飛び回る中、稀少になった「香木」を後世に引き継ぐため、ベトナムでの植林活動も推進している蜂谷さんです。

 

 

 

 

 

交友録26 田中陽子さん(「暮らしのクラフトゆずりは」店主)

田中陽子さん
田中陽子さん

田中陽子さん途絶えてしまいそうな東北の手仕事を、今の暮らしに伝え残す活動を二十五年以上されています。田中さんは単に作り手と使い手、東北と全国をつなぐコーディネーターではなく、職人さんを一人一人訪ね歩き、人生や仕事への思いなどを丁寧に聞き、それらの見えないものと共に作品を紹介されています。「東北の手仕事には、知恵と技、そして生きる力が込められています。厳しい気候風土のもと、自然の恵みも災いも受け入れてモノは祈るように作られてきました」と田中さん。
2011年2月にパリで「日本のこころ」を伝えるシンポジウムを田中さんと共に行いました。ギャラリーに展示された南部鉄瓶やまげわっぱ、からむし織りなどには、一つ一つに田中さんにしか話せない感動的な秘話がありました。しとやかで女らしい素敵な方ですが、手仕事のこととなればどんな雪道も臆せず自らハンドルを握って出かけていきます。今日も東北の手仕事のため、日本文化のために飛び回っていらっしゃる田中さんです。

 

 

 

 

交友録25 竹内洋岳さん(登山家)

竹内洋岳さん
竹内洋岳さん

2012年5月26日、ダウラギリ登頂に成功し、日本人で初めて8000メートル峰14座のすべての登頂を果たした竹内さん。2007年にはパキスタンで雪崩に巻き込まれ滑落。九死に一生を得て、翌年同じ山に再挑戦し見事登頂しました。こんな履歴を見ているとマッチョで熱~い男性を想像しますが、ご本人はスリムでいつも淡々としています。最高峰に挑むその情熱は、埋火のように心の奥底に秘めているのでしょう。
そんな竹内さんをお誘いして、この夏山形県の出羽三山へ行ってきました。松尾芭蕉が「おくのほそ道」で歩いた道を同じ日程で歩くのが私の以前からの夢。ただし、この出羽三山縦走芭蕉コース、地元の山伏さんにお願いしても「100万円もらっても歩きたくない!」という程の強行軍。先達の神社の方に手を取ってもらい、竹内さんにハーネスをつけて引っ張ってもらい、ヘロヘロになりながら歩き続け、お陰さまでなんとか無事踏破できました!登山の後は滝行にも挑戦。写真はめずらしい竹内さんの白装束姿。今回の旅で知ったのは、あんなに山に強い竹内さんが、水には滅法弱い!ということでした。(^_^)v

 

 

 

 

交友録24 神田裕行さん(日本料理人)

神田裕行さん
神田裕行さん

2004年、元麻布に「かんだ」をオープン。2008年、ミシュランガイド東京で日本料理初の三ツ星に格付けされて以来、毎年三ツ星を獲得。五年間パリで修業を積んだ経験から、西洋料理も知り尽くし、様々な視点で日本料理を追求しています。かんち(と呼ばせてもらっています)は、感性とロジックの人。五感のアンテナを立てて何かをキャッチしながらも、詰めはロジカル。かんちは「料理は科学」とも言います。忙しい合間を縫って、一緒に「おくのほそ道」を歩いたり、歌舞伎を観たり…。かんちは、常に独自の視点で対象を凝視し、感受して、はっとするような言葉で表現します。どの世界でも一流の人は自分の言葉を持っているんですね。そんなかんちにいつも刺激をもらっています。

また、文化庁の派遣で一年間パリでひとり暮らしをした折には、料理が出来ないまどかっち(と呼ばれています)に、メールで簡単にできる料理を教えてくれました。時々俳句を詠んではメールで送ってくれるかんちです。

 

 

 

 

交友録23 麻殖生(まいお)素子さん(表装作家・屏風作家)

麻殖生素子さん
麻殖生素子さん

アバンギャルドな作風で、世界的に活動を展開されていらっしゃる麻殖生さん。伊藤若冲のコレクターとして有名なあのジョー・プライス氏が、「麻殖生の作品はすべて俺が買う!」と言ったとか。他のジャンルのアーティストたちとも積極的にコラボレーションを試みていらっしゃいます。
和紙や古裂など様々な素材を巧みに使う麻殖生さんの作品は、一言で表せばクール(超カッコいい!)!斬新で力強く且つ繊細、そして伝統美も漂い、 圧倒的な存在感です。ご本人も作品を体現されているような、洋服姿も和服姿も超カッコいい女性です。
私の煎茶仲間・香道仲間であり、着物のアドバイザー(いつもありがとうございます!)でもある麻殖生さんは、湯河原句会のメンバー(俳号は素々)。さらに「日本再発見塾」呼びかけ人も引き受けていただいています。麻殖生さん、これからもいっぱい遊んでくださいね♪

あかきいろあかあかきいろきいろ秋  素々

 

 

 

 

交友録22 挟土秀平さん(左官職人)

挟土秀平さん
挟土秀平さん

天然の土と素材を使った塗り壁にこだわり、斬新でユニークな世界を展開し続ける左官業界の異端児挟土秀平さん。「職人社 秀平組」を率いて全国を飛び回り、職人の育成にも力を注いでいます。また「ザ・ペニンシュラ東京」や「洞爺湖サミット」等での仕事が高く評価され、世界的にも注目を集めています。コンクリート中心の現代の左官仕事に疑問を持ち、悩み苦しみながら独自の道を歩み始めた挟土さんは、2006年にNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」にゲスト出演してブレイク。そのユニークな発想と語り口が人気を集め、現在は講演その他でも幅広く活躍中。見かけは一見YAZAWA 風不良中年(若い時はホントの不良だった…らしい)、でも中身は意外と乙女。超繊細な感性で、美しい壁だけでなく、強烈に臭くて切ない詩を紡ぐ。ところで挟土さんと私は同じ年の7月生まれ。しかも挟土さんは1日、私は31日。それを知った挟土さんの一言「ピン・キリだねぇ!」。2011年2月、日本文化を発信すべくパリで一緒にイベントを催しました。
地元飛騨高山に、十数年の歳月と全財産と溢れる程の愛情をかけて大正時代の洋館を復元中。このロマンティックな左官詩人に、いつか小さな庵をつくってもらうのが夢。

 

 

 

 

交友録21 小川後楽先生(小川流煎茶六代目家元)

小川後楽先生
小川後楽先生

文人茶に興味を持ち、2006年春から小川流で学ばせていただいています。後楽先生は、小川流の家元としてはもちろんのこと、楢林忠男のペンネームでもたくさんのご著書を出されています。また、講演・大学の講義・テレビ・ラジオ・新聞等で、独自の煎茶文化論を展開されています。
北京大学等に留学された経験もあり、度々訪中。中国をオリジンとする茶の文化・歴史を研究。私も、陸羽の「茶経」の講義を受けていましたが、先生がむずかしい漢文を中国語で易々と読み下していかれるのにはびっくり!途轍もない教養がおありなのに、いつも控え目で気さくに接して下さるお家元は、本当に素敵な方です(京都弁も素敵なんですよねぇ!)。
「日本再発見塾」の呼びかけ人もお引き受けくださり、第二回「日本再発見塾」では、究極のお煎茶で150人の塾生と講師陣を唸らせました!また、2009年春からは「湯河原句会」にも参加され、ここでは美しい俳句でメンバーを唸らせました!!後楽先生の俳号は盧楽です。

薄紅の花をかざして白い月  盧楽

 

 

 

 

交友録20 南こうせつさん(シンガーソングライター)

南こうせつさん
南こうせつさん

今年(2009年)還暦を迎える(あっ、言っちゃった!)とは、とても思えない若々しいこうせつさんです。6年程のお付き合いになりますが、いつも兄のようにまどかっちの相談(テーマは健康から恋まで幅広く)に乗ってくださいます。数年前体調を崩して入院した折、こうせつさんはこう励ましてくれました。
「まどかっち、辛い時こそ神様は近くにいるんだよ。苦しい時は″なぜこんなに辛いことが私に起こるの?″って思うじゃない。それは神様への問いかけなんだよね。逆に上手くいってる時は、神様のお陰だなんて思わないでしょ?そういう時は神様は遠くにいるんだよ。だから実は今チャンスなんだよ」と。その一言で、目の前がパアッと開けたのです。初めて会った時から、不思議とお互いにすごーくオープンに何でも話せちゃいました。こうせつさん、また美味しいもの食べながらいっぱいおしゃべりしましょう!そしていつかポンペイ(インドじゃないよ)行きましょう!!
こうせつさんは「日本再発見塾」の呼びかけ人にもなってくださっています。

 

 

 

 

交友録19 千住明さん(作曲家)

千住明さん
千住明さん

多くの映画、ドラマ、アニメの主題歌、CMソングなどのヒット曲を出し、日々多忙を極める千住さんですが、いつ会っても優しくてユーモアたっぷり!特に徹夜明けはハイテンションで最高!以前、元麻布「かんだ」の神田裕行さんと三人で深夜まで語り合っていると、私の初恋の人と千住さんが高校の同窓生だったことが発覚! 世の中って狭いよね~(しみじみ・・)。2009年12月には、千住さんとマユズミの初コラボ「オペラ『万葉集~明日香風編』」が、そして2011年6月にはオペラ『万葉集~二上挽歌編』が共に東京文化会館で上演されました(指揮、大友直人さん)。また、2012年3月にNYにて初演された福島の応援歌「そして、春~福島から世界へ」や、北里大学校歌、2014年に初演予定の「滝の白糸」(マユズミ台本)でもコラボをしています。千住さんには「日本再発見塾」の呼びかけ人も引き受けていただいています。

 

 

 

 

交友録18 片岡仁左衛門さん(歌舞伎役者)

片岡仁左衛門さん
片岡仁左衛門さん

十五代目片岡仁左衛門さんは、長~いこと憧れの方でした!(かれこれ20年くらい…(*^^*))その憧れの仁左衛門さんと、2008年春放映のNHK「日本の伝統芸能~歌舞伎入門」でご一緒させていただくことに!テキストの対談収録のため、歌舞伎座の楽屋を初めてお訪ねしたのが、2007年11月(それからテレビ収録終了の3月まで夢のような数ヶ月でしたぁ!)。幕間の時間をいただいての対談でしたが、浴衣姿の生仁左衛門さんの素敵だったこと!d=(^o^)=bお話も一言一言、言葉を選ばれてゆっくり話されるんですが、その間がなんともいいんです!実物の仁左衛門さんは、私が長年抱いてきたイメージ通りの華やかで上品で艶があって誠実で知的で紳士的な方でした!二枚目はもちろんのこと、「女殺油地獄」の与兵衛や「河内山」の宗俊などの悪役もとても魅力的で、幅広い演技が定評の仁左衛門さん。これからもますます目が離せません。ちなみに毎回収録に同行していたMM事務所のRちゃんによれば「まどかさーん、にやけ過ぎですよぉ!」…だったらしいです。f(^_^;

 

 

 

 

交友録17 藤原正彦さん(数学者)

藤原正彦さん
藤原正彦さん

大ベストセラー『国家の品格』が大変話題になった藤原先生。「品格ブーム」ともいえる現象はいまだに続いています。藤原先生とはある審議会でご一緒したのですが、席順があいうえお順だったため、毎回お隣同士(藤原→黛)になったご縁で、以来親しくさせていただいています。審議会では数学者にもかかわらずいつも「子供には、英語より数学よりパソコンより国語が大事!もっと古典の詩歌に親しむべき!」と心強い発言をしてくださいました。会議の後は、よくお茶を飲みながら人生相談に乗っていただいていました(先生、その節はありがとうございましたぁ‥(涙))。また、2001年に始めた「百夜句会」のオリジナルメンバーとして、第一回から参加されています。数学(算数?)が大大苦手な私が「難しい数学の問題を解くコツは何ですか?」と聞くと、先生は微笑んでこうおっしゃいました。「俳句と同じ。美しいものを美しいと感じる心です」…う~ん!ますますわからないんですけどぉ‥(;^_^A
藤原先生の俳号は“一夜”です。

秋の暮ゴッホの室の鉄格子  一夜

 

 

 

 

交友録16 小林研一郎さん(指揮者)

小林研一郎さん
小林研一郎さん

炎のコバケン”こと、小林研一郎さんです。日本フィルハーモニー交響楽団の常任指揮者・ハンガリー国立フィル桂冠指揮者・チェコ・フィル常任客演指揮者その他を歴任され、1990年にはハンガリー文化勲章を受賞。 国際指揮者コンクール審査員も務められています。
コバケン先生とは、2001年に学校の校歌を作るお仕事でご一緒させていただいて以来のお付き合いです。指揮者として棒を振っていらっしゃる時は、愛称のごとく炎のように激しく情熱的ですが、舞台を降りられると、とてもナイーブな方です。マエストロの故郷のいわき市に何度かご一緒したことがありますが、幼馴染や先輩の皆さんと、少年の頃のように無邪気にはしゃぐ姿もチャーミングでした♪ 2002年5月「プラハの春音楽祭」オープニングコンサートに東洋人として初めてチェコ・フィルを指揮。「我が祖国」全曲が演奏されると、スタンディング・オーベーションがいつまでも続き、その感動的なシーンは全世界に同時放送され評判となりました。

 

 

 

 

交友録15 新井満さん(作家・シンガーソングライター)

新井満さん
新井満さん

「千の風になって」が大ブレーク中の新井さんです。『尋ね人の時間』で第99回芥川賞を受賞されたのはよく知られていると思いますが、昔(満さんゴメン!)カネボウのCMソングで「ワインカラーのときめき」という歌が流行ったの覚えてます?実はあの歌を歌っていたのが満さんなんです。さらに長野冬季オリンピック開閉会式のイメージ監督など様々なイベントもプロデュース。とっても才能豊かな方です。満さんとはここ数年親しくさせていただいていますが、さすがプロデューサーだけあってごはんを食べるにも毎回ちゃんと演出して下さいます。満さんと私が会うのはたいてい午後2時頃。そして必ずきりきりに冷えたシャンパーニュをご用意くださいます。その心は・・・「まどかだろ→ヘップバーンだろ→映画”昼下がりの情事”だろ→シャンパーニュだろ」ということ。昼下がりにシャンパーニュ飲みながら、とりとめなく且つながーい私の話をいつも黙ってニコニコと聞いて下さる満さんです。

 

 

 

 

交友録14 榎木孝明さん(俳優)

榎木孝明さん
榎木孝明さん

浅見光彦役などで有名な超二枚目俳優さんです。榎木さんとは以前から何度かお仕事でご一緒していますが、いつでもどこでも、いい感じ~に肩の力が抜けていて、その場の気を良いものにしてくれます。でも本番になるとすごい瞬発力!とにかく近頃ではめずらしく、冷静沈着で腹の据わった日本男子です。実は榎木さんは長く武術や古武術の修行をなさっているのです。力の抜き加減や入れ加減は、古武術の修行のなせる技かもしれません。2007年にはNHKのロケで二週間も一緒に旅をしました。ロケ中ほんの少し古武術を教えていただき、日頃はペットボトルのキャップが開けられない程ゆるーいこの私が、ナント体重90キロのカメラさんを片手で起こしてしまいました!榎木さんといえば、水彩画が上手いことでもよく知られていますが、絵もご自身のように繊細で優しく、穏やかです。榎木さんがいる場所は、いつも大きな愛で包まれているような不思議な安心感があります。

 

 

 

 

交友録13 上野誠さん(万葉学者)

上野誠さん
上野誠さん

奈良大学教授、また奈良県立万葉文化館の万葉古代研究所副所長でもいらっしゃいます。『万葉びとの生活空ー歌・庭園・くらしー』『万葉体感紀行』『万葉にみる 男の裏切り・女の嫉妬』等々ご著書もたくさんありますが、中でもお勧めなのが『小さな恋の万葉集』(小学館刊)。いにしえの恋の歌も、上野さんの手にかかるとこんな風に現代的に!巻4・710「み空行く 月の光に ただ一目 相見し人の 夢にし見ゆる」→「空をゆく月の光 その下でただひと目逢っただけなのに なぜか、わたしの夢に現れた・・・これって恋のはじまり!?」どうですか?万葉人がぐっと身近になったでしょう?またMBSラジオで放送中の「上野誠の万葉歌ごよみ」も若者を中心に多くのファンを持ち、常にユニークな視点と親しみやすい語り口で、万葉集の魅力を多くの人に伝えています。上野先生とは2005年からMBSの「ラジオウォーク」でご一緒していますが、いつも細やかなお気遣いをしてくださるとっても優しい方です。

 

 

 

 

交友録12 渡辺俊幸さん(作曲家)

渡辺俊幸さん
渡辺俊幸さん

2004年、金沢ビューティーカレッジの校歌(「笑顔が好きだから」)を渡辺さんが作曲、私が作詞させていただいたご縁で親しくなりました。後に辛島美登里さんも共通の友人であることがわかり、以来3人で時々ごはんを食べます。渡辺さんは、NHK大河ドラマ「毛利元就」、「利家とまつ」、NHKドラマ「大地の子」、「ハルとナツ」、フジテレビ「優しい時間」など、数多くの番組主題歌を手がけられ、また「リング~最終章~」では、第20回ザ・テレビジョン ドラマアカデミー賞、劇中音楽賞を受賞。2005年には、愛知万博開会式の音楽監督を担当されました。また、さだまさしさんのミュージカルプロデューサー及びアレンジャーとしても長く活躍されていらっしゃいます。こんなに大きな仕事を次々と手掛けられているのに、渡辺さんはいつもあくまでも自然体で、そしてとても優しさに満ちた方です。お会いしてこの笑顔を見るとほ~っとしてしまいます。音楽のことは全くわかりませんが、私は渡辺さんが作られるどの曲にも、独自のピュアな”光”を感じます。

 

 

 

 

交友録 11 林望さん(書誌学者・作家)

林望さん
林望さん

リンボウ先生こと林望さんは、書誌学者・作家の他に、声楽家としての顔もお持ちです。ゆえに人一倍喉には気を遣われ、風邪を引いている人には絶対に近づかないようにされているとか。・・・なのにワタシったらリンボウ先生とお会いする時はいつもひどい風邪を引いておりまして・・初めてお会いしたのはある雑誌の対談だったのですが、リンボウ先生は霞むほど遠く~に座っておられました^^; 二度目にお会いしたのはさるシンポジウム。咳き込みながら控え室にご挨拶に伺うと、「お願いだから近くに来ないでぇ~!!」と懇願され^^;; 先日久しぶりにまた対談でご一緒したのですが、今回は先生自ら防御用マスクを付けて登場されました^^;;; 文学はもとより歴史、音楽、食文化と膨大な知識と著作をお持ちのリンボウ先生。お話ししていると目からウロコの連続です(いったいウロコは何枚あるんだぁ!)英国の香り漂う素敵な紳士・・・と思いきや、意外とオチャメだったり!ご趣味の一つである俳句もとっても魅力的なんですよ。

 

 

 

 

交友録10 辰巳琢郎さん(俳優)

辰巳琢郎さん
辰巳琢郎さん

百夜句会のメンバーの一人、俳号は”道草”ですが、俳句の方は道草なし!5年間で一度も句会を休んだことがない皆勤賞の琢ちゃんです。高学歴でハンサムで・・・一見近寄り難いイメージの琢ちゃんですが、素顔はとっても気さくな体育会系。面倒見がよくて、とっても頼れる”兄貴分”。百夜句会では年に2度程みんなで旅行をするのですが、夜お風呂に入っていると、どこからともなく琢ちゃんの声がします。「お~い!入ってるかぁ?」「岩をよじ登って手振れよぉ~!」・・・。これでも一応女なんですけどぉ!^^;ナンテぶつぶつ言いつつも、つい素っ裸で岩をよじ登って男湯に手を振っちゃったりできるのは、やっぱり琢ちゃんの人徳かな??(ん?”人徳”ってこういう時使うんだっけ?)

往く女(ひと)に逢えて涼しきパリの夜  道草

 

 

 

 

交友録10 Corinne Atlan(コリーヌ・アトラン)さん(翻訳家・作家)

コリーヌ・アトランさん
コリーヌ・アトランさん

2006年の夏イルド・フランスにコリーヌさんをお訪ねして以来、とても親しくさせていただいています。コリーヌさんはこれまでに40冊を超える日本文学作品をフランス語に翻訳。うち1999年『白仏』(辻仁成著)フランス語版でフランスフェルミナ賞を受賞。2003年『ねじまき鳥クロニクル』(村上春樹著)のフランス語版では、小西財団・日仏翻訳賞を受賞。また今年の春にはご自身による初の小説『暁の修道院』を出版され、フランスで話題を呼んでいます。2002年には俳句選集も監修されました。俳句の翻訳を手がけられるくらいなので、とにかくコリーヌさんの日本語力はすごい!!私が初めてお会いした時は、林芙美子の『茶色の眼』を翻訳中でしたが、元の本がナントすべて旧漢字!一語一語丁寧に調べて訳されていました。お仕事に関してはそんな風に探究心旺盛で緻密なのに、実生活では意外と方向音痴でいらしたり・・細かいことにこだわらないたっぷりとした知的で素敵な大人の女性です。

 

 

 

 

交友録08 わたせせいぞうさん(イラストレーター・コミック作家)

わたせせいぞうさん
わたせせいぞうさん

わたせせいぞうさんといえば「ハートカクテル」。わたせさんの描く恋のシーンには、いつも美しい季節の風が吹き抜けています♪紅葉明かりや雪明かりの中での出会いや別れ・・・そして一面に落ち椿をのべ敷いての抱擁・・・。絵に登場するいつも爽やかでスマートな男性はわたせさんご本人にそっくりです!ところで皆さん、2006年1月に発売された「ハートカクテル11」はもうご覧になりましたか?パリの街を舞台にすれ違いつつも出逢っていく一人と一人・・・1と1で11(イレブン)。現実を忘れさせてくれる・・というか、見方を変えれば現実も本当はこんな風にロマンティックに進行しているんだと気づかせてくれる一冊です。そして実はわたせさんと私も2006年の夏にパリですれ違っていました。セーヌ川を挟んだ4区と5区で。後でそのことがわかった時のわたせさんの一言「セーヌって天の川みたいだね」う~ん!ロマンティックゥ!百夜句会メンバーのわたせさんの俳号は”釈迦”です。

逢ひにゆく帽子目深に晩夏光  釈迦

 

 

 

 

交友録07 中西進先生(国文学者)

中西進先生
中西進先生

2001年より万葉集を教えていただいていますが、それ以前からも先生のご著書の大ファンだった私にとって、月に一度の講座は最高に幸せなひととき!もちろん何よりも最優先で通っています。膨大な知識の中から生まれた独自の解釈を、毎回わかりやすくしかも楽しくご教授くださいます。また万葉集だけでなく「ヤマトタケル」や「キトラ古墳」などのフォーラムにもお誘いいただき、先生と公開対談させていただいていますが、その度にあたたかくご指導くださいます。いつも(徹夜明けの日でも!)ダンディな中西先生。先日奈良の万葉文化館で開催された公開対談(まほろば対談)では、先生のご発案で壇上連吟に挑戦しました!

三山のすべてを見せて風薫る  まどか
采女の袖も遠き現し身       進

 

 

 

 

交友録06 荻野アンナさん(作家)

荻野アンナさん
荻野アンナさん

1991年『背負い水』で第105回・芥川賞を受賞されたアンナさん。文壇の外でも、そのおしゃれで洗練された風貌に似合わない(?)”おやじギャグ”で瞬く間にお茶の間の人気者に!アンナさんは横浜のフェリス女学院の先輩にあたります。「文藝春秋」の仕事で年に一度取材旅行をご一緒していますが、車中も食事中も入浴中も、いつも”おやじギャグ”でクルーを笑わせてくれるサービス精神旺盛で優しいアンナさんです。お互いに健康オタクなので、会うとまず最新の健康ネタを交換します。ただしアンナさんの場合はかなりハード系健康オタク!アンナさ~ん!”絶叫ハード中国鍼”まだ通ってますか?私が今ハマッてるのは”岩盤浴”と”リフレ”です♪やっぱり私の健康オタクはゆるいかなぁ・・??

 

 

 

 

 

交友録05 千住博さん(日本画家)

荻野アンナさん
千住博さん

1995年、ヴェネチア・ビエンナーレにて東洋人で初めて絵画部門優秀賞を受賞されたことは、皆さんよくご存知と思います。千住さんはご覧のようにいつもダンディ(ドキドキ)、いつもノーブル(ドキドキ)、そしていつも一陣の風のように吹き抜けていきます。ニューヨークのご自宅兼アトリエと日本を往復する超多忙な日々、飛行機の中でも原稿書きなど手を休めることのない千住さん。「もう少し寝てくださいね」と心配する私に、「死んだらいくらでも寝られますから!」とダンディにノーブルに爽やかにおっしゃいました。^_^;(死んでほしくないから言ってるのにぃ!)私が主宰した俳句誌「月刊ヘップバーン」の終刊号(100号)の対談にもご登場いただき、また私が呼びかけ人代表となっている「日本再発見塾」も陰になり日向になり応援して下さる素敵で頼れる千住さんです。

 

 

 

 

 

交友録04 辛島美登里さん(シンガーソングライター)

辛島美登里さん
辛島美登里さん

10年以上のお付き合いになりますが、ちっとも変らない・・というより年々若返っていく美登里さん(なぜ~っ?!)。しょっちゅう会うわけではありませんが、たまに会ってゴハンを食べると軽く5時間位はおしゃべりが弾みます!「今回もしゃべり倒したねぇ!」がいつも別れるときの挨拶。あんなにスリムなのに美味しいものに目がなくて(なぜ~っ?!)、毎回美登里さんが新しいお店をブッキングしてくれます。ステージの上と日頃の姿にあまり差がないのも美登里さんの魅力。ステージでも気さく、日常でも繊細。コンサートにも度々お招きいただきますが、やはりクリスマスは美登里さんの歌を聴かないと始まりません!大きなコンサートの日でも、ベランダの花に水をあげたり、朝ごはんを家族に作ってあげたりしてから舞台に立つ美登里さんが大好きです。

 

 

 

 

 

交友録03 茂木健一郎さん(脳科学者)

茂木健一郎さん
茂木健一郎さん

「クオリア」そして最近ではNHK「プロフェッショナル」等でも超人気の茂木さん。実は茂木さんと私は同い年。しかも私の方が3ヶ月程お姉さん。ゆえにお互いを「けんけん」・「お姉さま」と呼び合っています。脳科学者と聞くとむずかしそうな人って感じ がしますが、けんけんはいつも穏やかマイペース。でも頭の中はすごい勢いで回っているらしく、寝てるのかなぁ・・と思った次の瞬間、すごい発言が飛び出します!脳みそほとんど使わず、直感だけで日々生きているお姉さまは、そんなけんけんを心から尊敬しています。駅のホームでも、シンポジウムの控え室でも(本番中でも!?)、キーボード叩いて仕事している真面目で不思議なけんけんです。

 

 

 

 

 

 

交友録02 坂東三津五郎さん(歌舞伎役者)

坂東三津五郎さん
坂東三津五郎さん

歌舞伎役者の十代目坂東三津五郎さんです。日本舞踊・坂東流の家元でもいらっしゃいます。三津五郎さんとは伝統文化の世界に生きるもの同士、いつも励ましあい助け合っています(私が助けてもらっている方が多いかな?)。メル友でもあり、花粉症仲間でもあり、また百夜句会の句友でもあります。俳号は「一万尺」。歌舞伎や日舞の世界ではあれだけの立場にいる方なのに、俳句に関して はとても素直に私の意見を聞いてくれます。だから上達も早い!2006年には二人の相 聞句を日舞の新曲にしてCD(ビクターエンターテイメントより発売)に収録しました。ぜひお聴き下さい!

凍鶴のそのひとあしの危うさは  一万尺

 

 

 

 

交友録01 増田明美さん(スポーツライター)

増田明美さん
増田明美さん

「明ちゃん」「まどかっち」と呼び合う大親友。増田さんといえばなんと言ってもあのシャープ且つあたたかいマラソン解説のイメージがありますが、実はそれとはちょっと違った素顔がまたチャーミング。とにかく明るく爆笑系!お酒を飲むと”明美節”炸裂の可愛い女性です。年下なのにいつも私のことを気づかってくれる優しい明ちゃん、今後とも長電話のお相手よろしくお願いしますね!私が主宰する百夜句会のメンバーでもある明美さんの俳号は”カンナ”です。

待ちわびて待ちわびて月今宵かな  カンナ